朝晩は、ほんの少しですがようやく気温が下がってきましたね。
この危険な暑さも徐々に緩和され、あと一カ月ほど??
暑さ寒さも彼岸までと願いたいところですね!!
さて、先日、とある中小企業の部長様とお話をさせて頂く中でこんな相談をいただきました。
◇現場主体で取り組むことができるか不安
「正直、うちの社員はITスキルに自信がない人が多いんだよね。
昔、経費精算のシステムを導入したときには、
結局誰も積極的に使ってくれなくてシステム部に丸投げという感じになってしまったんだよ。
RPAについても、果たして前向きに取り組んでくれるか不安だなあ。
なんかいいアイデアない??」
確かに、「誰が使うか」「ちゃんと活用できるか」という観点はツール導入の際にはとても重要ですよね。
ご自身だけが使うわけではないとなると、運用面での不安もより多いかと思います。
◇現場主体の進め方がうまくいっている企業様の秘策はこれ!!
実は、RPAにおいて、現場主体の進め方がうまくいっている多くの企業様には
「担当者が成果を周りに認められる機会がある」
という共通点があるんです。
具体策としては「成果発表会」「ロボお披露目会」など呼び名は様々ですが、ロボットの作成担当者が作ったロボットを成果として皆様に披露し、評価を得る時間を作ること。
これは、特に立ち上げの際に『モチベーションをあげる!!』という点においてとっても効果的なイベントとなります。
「現場向けのツール」というと操作性やサポートに目が行きがちですが、
「マネジメント」の視点も実はRPA活用の大きなポイントとなります!
下記に2点具体的な事例をご紹介しますので是非皆様の参考になりましたら幸いです。
◇不動産業:一社員が異例の役員向けお披露目会にチャレンジ!?
1つ目の事例は、従業員100名ほどで不動産業を営んでいる企業様です。
ロボパットを主に使っているのは、調査部の女性社員のAさんとBさんです。
主に事務業務を担当しています。
このお二人が中心となって、社内の現場社員向け、役員向け、2回の成果お披露目会を実施しました。
実は、役員向けの説明会を現場の一社員が行うということが、この企業様にとっては異例中の異例でした。
これには、男性9割女性1割という従業員構成と、
伝統を重んじる組織風土であることなどが背景にあります。
具体的な進め方としては、
お二人のご上司であるC部⾧に積極的な関与(お披露目会のセッティング)をお願いするなど、
会社のミッションとして取り組んでいることを意識できるようにしました。
その結果、安心して集中して取り組む事ができ、お披露目会も成功を収めました。
参加社員の7割が「自動化したい業務がある」とアンケートで回答するなど、
お披露目会をきっかけに社内展開にむけて、現場主体で着実に進むことが出来ています。
◇製造業:既存の枠組み「QCサークル」を転用
2つ目の企業様は、従業員300名ほどで製造業を営まれています。
こちらでは、既存の生産性向上の取り組みを活かしながら、
ロボパットの社内展開に成功されています。
ロボパットのお披露目会まで驚くほどスムーズに進まれて、弊社のサポート担当が
「今回のお披露目会のような、生産性向上活動をおこなって、発表する機会ってよくあるのでしょうか?」
と質問。
すると、
「QCサークルってご存知ですか?こういう活動をする文化が昔からあるんです。
今までは、工場の生産ライン部門での生産性向上の取り組みを発表する機会はたくさんありました。
ですが、間接部門、管理部門では、そもそも取り組み自体がなかったり、
発表する機会もなかったりという状況だったんです。」
とのことでした。
つまり、ロボパットの導入をきっかけに、「生産性向上」というテーマの対象範囲を
新たに管理部門にまで広げることができたんですね!
◇おわりに
どちらの企業様も、「担当者が成果を認められる機会がある」ことで、
現場の社員さんが主体的に取り組んでくれたという事例でした。
新しい取り組みとしても、既存の枠組みを利用しても、
RPAの導入を一つのきっかけとして組織風土をちょっとずつ変えていけるのではないでしょうか。
今回の事例を、皆さんの組織に置き換えて少しでも参考にしていただけたら幸いです。
「ITスキルがない社員でも取り組めるか不安…」
「現場主体で取り組んでほしいけどどうしたらいいか分からない…」
そんなお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。